• 浄翔庵

    國重裕のホームページ

    詩と文学、現代思想をめぐって

     研究領域はドイツ語圏(おもにオーストリア、ドイツ民主共和国)と東欧全体に及びます。20世紀の全体主義体制に対する芸術家・知識人の抵抗のスタイルを研究してきました(博士論文は、ユーゴスラビア内戦に対する西欧知識人の言説、それに対するユーゴスラビアの作家たちの論駁の分析)。
     最近はインドシナや西アフリカ、カリブ海地域の歴史や文化まで対象をひろげて近代ヨーロッパ文化の光と影の両面を、切り離せないコインの裏表として研究しています。

     ウィーン留学中はカフェに入り浸りで、京都に帰ってからも、行きつけの喫茶店『六曜社』で珈琲を飲む時がいちばん落ち着きます。
     小説や詩を書いてきました(詩集『彼方への閃光』書肆山田、2006年、エッセイ集『ことばの水底へ--「わたし」をめぐるオスティナート』松籟社、2018年ほか)。
    音楽鑑賞、将棋、旅行が趣味です。

  • 自己紹介

    1968年 京都生まれ。京都大学文学部ドイツ文学ドイツ語学科卒業。

    1995年 京都大学文学研究科修士課程進学。ウィーン大学留学。

    2000年 博士後期課程指導認定退学。

    2003年 博士号取得(文学)。

    2005年より龍谷大学教養教育ドイツ語担当教員

    2013年度 在外研究にてフランスに滞在。

     

    DDR(ドイツ民主共和国)をはじめ東欧の反体制派作家、ユーゴスラヴィア内戦下、みずからの規範を押しつける西欧の知識人に対して、「多文化多様性」「寛容」を体現するものとしての旧ユーゴ知識人の研究など、芸術家と政治の関わりについて研究。近年は、ヨーロッパ啓蒙思想と植民地支配の関連をテーマにしている。

    一方で、ハイデガーの哲学を出発点に「ことば」「芸術」「わたし」に関する考察も行う。

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    著書

    研究、いずれも共著

    『中欧ーその変奏』(鳥影社)、『オーストリアー形象と夢』(松本工房)『東欧の想像力』、『ドイツ保守革命』(以上、松籟社)、『ドイツ文化史への招待』(大阪大学出版局)、『ドイツ文化を知る55のキーワード』(ミネルヴァ書房)

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    著書(創作)

    詩集『彼方への閃光』(書肆山田)、『連禱』(七月堂)、『過ぎていく鳥のまなざし』(私家版)

    エッセイ集『ことばの水底へ』(松籟社)

  • 研究テーマ

     研究領域は、オーストリア・東欧の現代小説です。
     そもそも文学とは、政治・法といった支配者の言説に対する転倒、撹乱の試みです。自明に見える現実に揺さぶりをかけ、亀裂を走らせ、「いま・ここ」ではなかったかもしれない別の潜在的現実を垣間見させるものです。―その意味で、文学とはきわめて不穏な存在です。
     オーストリアや東欧の小国が、イギリスやフランス、あるいはドイツといった西欧の「大国」に対して、ゲリラ的にどのように対抗してきたのかに、わたしの関心はあります。具体的には、「嗤い(sarcasm)」、「ユーモア」、「韜晦」など、さまざまな手段で、圧倒的な支配者の言説を脱臼させてきました。(自己憐憫に陥ることもしばしばでしたが……。)この知恵を学んでいきたいと思っています。

     

     研究範囲はドイツ語圏(おもにオーストリア、ドイツ民主共和国)と東欧全体に及びます。20世紀の全体主義体制に対する芸術家・知識人の抵抗のスタイルを研究してきました(博士論文は、ユーゴスラビア内戦に対する西欧知識人の言説、それに対するユーゴスラビアの作家たちの論駁の分析)。最近はインドシナや西アフリカ、カリブ海地域の歴史や文化まで対象をひろげて近代ヨーロッパ文化の光と影の両面を、切り離せないコインの裏表として研究しています。

    ウィーン留学中はカフェに入り浸りで、京都に帰ってからも、行きつけの喫茶店『六曜社』で珈琲を飲む時がいちばん落ち着きます。
    以前は小説や詩を書いていました(詩集『彼方への閃光』書肆山田、2006年ほか)。

  • 研究業績

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    論文

    博士論文

    「表象のユーゴスラヴィア」

    修士論文

    Probleme der zeitgenoescisher Literatur

    論文(オーストリア・東欧をめぐる)

    イルゼ・アイヒンガー

    インゲボルク・バッハマン

    マルレーン・ハウスホーファー

    ブリギッテ・シュヴァンガー

    エリーザベト・ライヒャルト

    エリフリーデ・イェリネク

    マルレーネ・シュトレールヴィツ

    サビーネ・グルーバー

    論文(ドイツ民主共和国をめぐる)

    クリスタ・ヴォルフ

    ブリギッテ・ブルマイスター

    クリストフ・ハイン

    論文(ベトナム系フランス語文学)

    マルグリット・デュラス

    キム・チュイ

    リンダ・レ

    論文(在日朝鮮文学をめぐる)

    金時鐘

    論文(その他)

    エルンスト・ヴィーヒェルと『無名のミサ』

  • 珈琲店と旅行

    趣味について

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    京都珈琲店めぐり

    ウィーン留学中は、カフェ・ボロイナーホーフに毎日のように出かけてました。いまも、仕事の帰りに六曜社に寄ってコーヒーを飲む時間が、一日でいちばん幸せな時間です。

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    世界を旅する

    学生時代、社会主義体制崩壊後の東欧を旅して回りました。

    その後、上座部仏教徒として東南アジアを訪れることが増え、とくにラオスでは高品質のシルクやコーヒーと出会いました。

    フランス在外研究中からマルチニック、モロッコ、マリ、シエラレオネなどカリブ海、アフリカ諸国にも足を運び、最近はレバノンも旅行。これまで訪れた国と地域は43カ国になりました。